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多田 由美子 展 YUMIKO TADA 2003年 8月4日(月)〜8月10日(日) A.M.11:30-P.M.7:00 (最終日P.M.5:00まで)水曜休廊 トキ・アートスペース 150-0001 東京都渋谷区神宮前3-42-5サイオンビル1F TEL/FAX 03-3479-0332 |
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<作家コメント> チルチルミチルは何処に行ったのか わたしたちにできるだけのことはやったんですもの。青い鳥なんて、この世にいないか、もしいたとしてもかごにいれると色が変わってしまうものと考えるほかありませんよ。 メーテルリンク「青い鳥」
時にひとつひとつの風景が、事物がすっきりと際立って細部まで手にとるように鮮やかに見える瞬間が訪れる。それは、誰もが確実に死に向かって歩く存在であり、自分がこの世に生きているという時間の感覚を強く認識した時に最後に開く扉のようなものだ。私達は、チルチルの青い帽子が見せる真実を垣間見ることはできる。 幸福は日常の中にあるというおよそ、100年も前のこの戯曲の「幸福」という言葉がそぐわなければ、それを「実在の喜び」と言い換えてもいい。しかし、それはこの希薄になった日常の中にあるのだろうか。誰かが突然与えてくれるような幸運のようなものはかごに入れて色の変わる鳥のようなものであり、個人が能動的に希求しなければ本来それは訪れないはずの出来事である。ところが、浅く平板な日常は私達の内にはなく隣に位置し、私達は日常に傍観されている。そこでは、能動的なエネルギーは自己愛と幻想を生むことになり、日常との齟齬をきたすことになる。 薄い半透明の被膜のかけられたこの日常の中で、解離せず、うまく折り合ってやっていくこと。それは、能動的な希求ということでなく、あくまでも柔軟で流動的な思念から生み出される行為によって可能になる。 私達は、うまくやっていけるだろうか。それは、沈黙しているものを沈黙したまま、すくいあげる行為によって、しなやかにはぐくまれる。 ひとりぼっちで何処へいってしまうの? 遠くではありませんよ。そこの「物の沈黙の国」に行くのですよ。 メーテルリンク「青い鳥」
<参考文献>「多重化するリアル-心と社会の解離論」香山リカ/「白いお城と花咲く野原-現代日本の思想の全景」見田宗介/「青い鳥」メーテルリンク 堀口大学訳 | |
最寄り駅 地下鉄 銀座線神宮前より徒歩8分 |
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